いよいよ2025シーズン開幕まで数日!
スタメンは誰?、各ポジションの序列は?、グランパスの状況はどうなの!?、他チームの状況は?、等々いろいろと気になることが多いと思います。
今回は、今シーズングランパスがどこを目指していくべきか、そのためにはどうするかについて、過去の成績を振り返りながら考えてみたいと思います。
早速見ていきましょう!
過去シーズン振り返り
まずは、ここ最近のグランパスの成績を振り返る。
マッシモ体制時には、9試合連続無失点、823分間連続無失点というJリーグ新記録を樹立するなど、平均失点は0.82(2020), 0.79(2021)強固な守備で勝ち点を積み重ねたが、得点数が伸び悩み最高順位は3位。
そこで、ハセケン体制に代わった2022シーズンは元々の強固な守備に攻撃力を上乗せすると臨んだが、平均得点は伸びるどころか1.16→0.88(リーグ最下位)に減少。更に平均失点も0.79→1.03に増加してしまい順位も8位に終わった。
得点力向上とハセケンの目指すスタイルを実現すべく、続く2023シーズンオフには前線にユンカーを加えたほか、中盤には和泉、米本(レンタルバック)らを補強すると、ユンカー、マテウスらの活躍で夏場までは優勝争いを演じたが、夏の移籍市場でそのマテウスが国外クラブに電撃移籍すると、成績は急降下。平均得点は1.21と2022シーズン対比改善されたものの順位は6位に終わった。
その後の2024シーズンオフでは、グランパスの堅守の中心だった中谷、丸山、陽也の3人が揃って退団。補強で頭数は揃えたが、シーズンが始まってもなかなかメンバーが固定できず、ようやく戦い方が定まってきたのはシーズン後半。
結果、平均得点1.16、平均失点1.24と平均失点の方が上回り、順位も11位とJ1リーグは苦しいものになった。

目指すべきところはどこか?
では、数字としてどこを目指すべきか。
過去3シーズンの優勝チームを見てみよう。
2022シーズンに優勝した横浜FMは平均得点2.06(総得点70)、平均失点1.03(総失点35)といずれもリーグ1位。
2023、2024シーズンの神戸は、それぞれ平均得点1.76(総得点60), 1.61(総得点61)、平均失点0.85(総失点29)、0.95(総失点36)であったが、いずれもリーグ1位ではなかったが効率的に勝ち点を積み重ね連覇を果たしている。
ここからリーグ優勝の1つの目安としては、平均得点1.60以上(総得点約60)、平均失点1.0以下(総失点約38)。
グランパスとしては、守備力向上ももちろんではあるがそれ以上に得点力の向上が必須課題となる。

実現のためには?
①補強による戦力強化
1つは補強による戦力強化。
この点に関しては、昨シーズンの課題となったポジションについて十分な“補強”をし、戦力拡充に成功した。
詳細については、「【考察】2025シーズン 名古屋グランパス補強評価!」をどうぞ。
②スタッツの向上
2つ目はスタッツの向上。
2024シーズンのスタッツはDAZN中継時のレーダーチャートが毎試合対戦相手よりも小さく、何だか悲しい思いをした方も多いのでは。
攻撃面に焦点を絞ると、2024シーズンの攻撃回数は109.6(17位)、チャンス構築率9.6%(19位)、シュート10.6(20位)、と軒並み下から数えた方が早い順位。

※データはFootball LABから引用。
これは、攻撃する回数が少なかったうえ、さらに少ない攻撃回数の中でもシュートに至る回数も少なかった(チャンス構築率=シュート数/攻撃回数)ことになるため、得点力向上にはこれらの数値を向上させることが必須。
そのためには、ボール非保持時の更なる迫力向上とボール保持時からのチャンス構築強化(攻撃パターンを増やす)が必要と考える。
まず、ボール非保持時について、昨シーズン後半には戦い方が浸透しルヴァンカップ制覇にも繋がったが、それでもTeam Style指標(2024シーズン)を見ると、ショートカウンター45、ロングカウンター38といずれも50未満で、下から数えた方が早い(加えて、ハイプレッシング、ミドルプレッシングの数値も低い)。
より詳しく見ると、シュート率はショートカウンターからは16.9%(19位)、ロングカウンターからは14.4%(18位)で、カウンターからシュートに繋げられた数はかなり低い。
なお、いずれもリーグ1位の数値である広島は、ショートカウンター22.1%、ロングカウンター20.7%といずれも5%以上も異なる。
5%と言われても分かりづらいかと思うが、1試合当たりの攻撃回数が合計100回以上あることから考えると、1試合当たり5本以上違ってくる計算になり、このように考えると大きな違いであることが分かるだろう。
今シーズンは前線から走れるマテウス、浅野などを加えたため、より迫力のあるハイプレス⇒カウンターを期待したい。
次に、ボール保持時からのチャンス構築強化(攻撃パターンを増やす)について、昨シーズンはなかなか型を持つことが出来なかった。Team Style指標(2024シーズン)は、敵陣ポゼッション43、自陣ポゼッション44といずれも50未満の数値。
こちらもより詳しくみると、シュート率は敵陣ポゼッションからは23.7%(11位)、自陣ポゼッションからは6.8%(13位)と意外にもボール非保持時よりも順位は上位だったが、この点はリーグ全体でポゼッション型のチームが少ないことと関係があると考える。
今シーズンは最終ラインにボールを持つことが得意な宮、佐藤やボランチにはボールを散らすことが得意な加藤らを加えたため、ボール保持から多数のチャンス構築にも期待。
攻撃パターンを増やすことは得点力強化に直結するため、今シーズンはこの点に注目していきたい。

※データはFootball LABから引用。
最後に・・・
開幕から川崎F、神戸、FC東京、町田と気を抜けない相手が続くが、ここを良い成績で乗り切れば勢いがつくこと間違いなし。
スタートダッシュを切って良いシーズンにしていきましょう!
それでは、また。
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