【まとめ】判定基準の理解に/2024レフェリングスタンダード

ルール・ジャッジ

JFAから今年のレフェリングスタンダードが出されています。

レフェリングスタンダードは、JFA審判委員会が「Jリーグおよびサッカーに関係する多くの方々が、正しい競技規則の解釈と判定基準の認識を高め、同一の理解を得られるように作成したものであり、「Jリーグ全クラブおよびメディアの方々をはじめとする多くの関係者にも共有されているもの」です。

毎年シーズン初めにJFA審判委員会が出しているものであり、解釈が分かりづらい競技規則や判定基準が浸透していないものを中心に、昨シーズンの事例にJFAの解説を加えた映像になります。

今年の内容は以下4点。

  • 競技者の安全を守る
  • ハンドの反則
  • 得点または決定的な得点の機会の阻止
  • オフサイド

それぞれの内容について見ていきます。

競技者の安全を守る

頭部の負傷への対応(動画00:38~)

審判員は競技者の安全、安心を最優先に考え適切に対応します。

サッカーに関わるすべての皆様もご理解ください。

2024 Jリーグ レフェリングスタンダード

としています。

どのような状況であっても、競技者の安全安心が最も優先されます。

例えば、守備側の選手が空中戦の競り合いで接触して頭部の負傷が懸念された場合

攻撃側がどれだけチャンスな状況になっていたとしても審判員は気付いた時点ですぐさま試合を中断する必要があります。

頭部の負傷は脳震盪になったり、そのときは問題なくとも後で症状が出てくるケースも考えられるため、このような対応となっています。

選手生命を脅かすタックル(動画03:18~)

審判員はフェアで安全な試合が行われるよう最大限努力します

選手の皆様も相手選手の安全に配慮したプレーを心掛けてください。

2024 Jリーグ レフェリングスタンダード

としています。

危険なタックルは相手競技者の選手生命を奪う可能性があることから、罰則の対象となります。

タックルする選手が先にボールを触れていたとしても、です。

危険なタックルとは、例えば、足裏を見せてのタックル、勢いやスピード、強さを持ったタックル、相手選手を目がけたタックル、などが該当します。

ハンドの反則(動画5:43~)

ハンドはルール改定が時々あるため、最新ルールの解釈が浸透しづらいこともあると思いますが、まず「競技者の手や腕にボールが触れても全てが反則になるわけではない」ということ。

過去には手に触れればハンド、というときもありましたが、現在はそうではありません。

ハンドになる場合、ならない場合は以下のケースになります。

ハンドになる

・手や腕をボール方向に動かしている場合

・手や腕で体を不自然に大きくしている場合

ハンドではない

・手や腕が自然な位置にある場合

・競技者自身が意図的にプレーしたボールが手に触れた場合

得点または決定的な得点の機会の阻止(動画8:18~)

ジャッジリプレイでかなり浸透してきたDOGSOに関する内容

DOGSO・SPAに関する罰則フローは以下の図のようにまとめています。

DOGSOについて詳しくは別記事で書いているのでそちらをご参照ください。

オフサイド

インパクト(動画10:31~)

オフサイドの“インパクト”(影響)に関して以下のように述べられてます。

オフサイドポジションにいる選手が、GKがボールをプレーする可能性に明らかに影響を与えるような明白な行動をとっている場合(動画内の1つ目の事例(10:39~))

“インパクト”、と判断

オフサイド

オフサイドポジションにいる選手が、ボールにプレーしようと試みておらず、GKがボールをプレーする可能性に明らかに影響を与えていない場合(動画内の2つ目の事例(11:32~))

”インパクト”はない、と判断

オフサイドではない

動画内の2つ目の事例は審判によって判断が分かれそうな場面と感じました。

なお、“インパクト”に関しては、客観的な基準のためオフサイドの有無を判定するのには4つの基準が提示されています。

4つの基準全てを満たした場合のみ“インパクト”に基づくオフサイドになります。

①攻撃側の選手がオフサイドポジションにいる

②ボールがオフサイドポジションにいる選手の近くを通過する

③オフサイドポジションの選手が影響を与えた相手競技者の近くにいる

④オフサイドポジションの選手がボールにプレーしようとしている(or 避ける動きをする)

ディフレクションと意図的なプレー(動画12:10~)

最後は”ディフレクション”と”意図的なプレー”。

かろうじてボールに触れた場合や近くから蹴られたボールが当たった場合、など

ディフレクション、と判断

オフサイド

ボールが長く移動していてボールに反応できる場合やボールが速く動いていない場合、など

意図的なプレー、と判断

オフサイドではない

ディフレクションと意図的なプレーに関しては、2022年9月にJFAから出された説明動画でまとめられているのでこちらも参考にしてください。

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