【データでグランパス】第1~8節を考察!勝ち試合で何が変化した!?

データ分析

今シーズンここまで開幕後3連敗、その後は1引き分けを挟んで4勝と見事にV字回復。

内容的にもチーム状態が上向いてきているのを感じますね。

データ的に変化は見られるのか。

勝ち試合と負け試合の比較により変化を見ていきます!

※本記事のデータは、Football LAB内のデータを使用しております。

チャンスビルディングポイント(CBP)

まずはチャンスビルディングポイント(CBP)を比較。

CBPとは、「選手(またはチーム)が試合を通じてどれだけチャンス機会を構築することができたか」を独自のロジックにより数値化した指標です。選手(またはチーム)に対する評価方法が様々ある中で、「シュート機会への貢献」という観点での評価に軸足を置いています。

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勝ち試合で顕著に改善しているポイントは見られなかった。

守備面でほぼ差異はなし。

攻撃面ではシュート、クロスにおいて勝ち試合で少し向上しているものの、攻撃、パス、ドリブルにおいては負け試合の方が高い数値となっている。

これは、負け試合では、勝ち試合と同等数以上にシュートまでは至っているが、得点に繋がらなかった、ということが考えられる。

特にドリブルにおいては負け試合で高い数値となっており、ドリブル“させられていた”ということになるのかもしれない。

それにしてもほぼすべての指標においてJ1平均以下なのはちょっと寂しいデータ。(よく言えば効率的に勝っていると言える!?)

AGIとKAGI

次に、AGIとKAGI。

聞きなれない指標と思われるので以下の引用を参考に。

「守備の際にどれだけ相手を前進させなかったか、相手を自陣ゴールに近づけなかったか」という観点から、チームの新守備指標「Keep Away from Goal Index」、略して「KAGI」を集計して公開します。具体的には、

  • 相手の攻撃時間のうち、自陣ゴールから遠い位置でボールを持っていた時間の割合が高い
  • 相手の攻撃が始まってから、自陣のペナルティエリアまで到達するのにかかった時間が長い

場合に高い評価となるように指標化しています。

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「KAGI」と対になる指標として、「攻撃の際にどれだけ相手ゴールに近づけたか」を「Approach Goal Index」、略して「AGI」として公開します。「AGI」は「KAGI」とは逆に、

  • 攻撃時間のうち、相手ゴールに近い位置でボールを持っていた時間の割合が高い
  • 攻撃が始まってから、敵陣のペナルティエリアまで到達するのにかかった時間が短い

場合に高い評価となるように指標化しています。

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両指標は平均するとどちらも勝ち試合で向上が見られる。

AGIでは、内容的には完敗だった札幌、退場者を出した磐田戦を除けば50を上回り敵陣ゴールに迫れていたことが窺える。

一方、KAGIでは、町田戦でかなり低い値だった以外は勝ち試合と負け試合であまり大差はない印象。

この指標で見ると、守備面では各試合概ね同じような結果だが、攻撃面で改善が見られた、ということが言えそう。

これは試合を観ているときの印象(守備は安定しているが攻撃がなかなかうまくいかない)ともある程度合っているのかもしれない。

また、興味深いデータとしては、鹿島戦はAGI, KAGIともにそこそこ良好な値となっている。 この試合は0-3とスコア上は完敗だったが、データ的には言うほど完敗ではなかったと言える。

守備面・攻撃面の詳細データ

攻撃面と守備面それぞれのデータをもう少し細かく見てみる。

攻撃面は「30mライン侵入回数」「ペナルティエリア侵入回数」「ゴール期待値」の3指標。

これらから読み取れることとして、どれだけ攻撃を繰り出すことが出来たか、どれだけ相手ゴールに迫れたか、得点の可能性の高いシュートを打てたか、など。

例えば、30m侵入回数は多いけれどペナルティエリア侵入回数が少なくゴール期待値も小さい場合には、攻撃をしているものの押し込めていない(相手の守備ブロックの中まで入る込めていない)という状況が想像できる。

一方、守備面は「30mライン被侵入回数」「ペナルティエリア被侵入回数」「被ゴール期待値」の3指標。

攻撃の場合とは逆で、相手にどれだけ攻撃されたか、どれだけ自陣ゴールに迫られたか、失点の可能性の高いシュートを打たれたか、などが読み取れる。

攻撃面

面白いデータが見て取れた。

30mライン侵入回数は、負け試合では43, 31, 27回(平均34回)に対して、勝ち試合では23~28回にとどまっており比較的少ない結果。

また、ペナルティエリア侵入回数でも柏戦のみ突出して多くなっているが、そのほかの試合では勝ち、負け試合に限らず同程度の回数となっている。

一方で、ゴール期待値には顕著な差が見られ、負け試合よりも勝ち試合は平均0.83点上回っている。

攻撃を繰り出す回数や相手ゴールに迫った回数では勝ち試合と負け試合で大差はないもののゴール期待値は高くなっていることから、勝ち試合においては効率的な攻撃が出来ていた(少ない攻撃を確実に決定機に繋げた)ということができそう。

守備面

次に守備面。

3指標共に平均値で見ると、勝ち試合、負け試合ともにほぼ同等もしくは負け試合の方が良好な結果であった。

ここからも毎試合守備面は一定のところで安定しているが、攻撃面が勝敗を左右している、と考えられそう。

興味深かったのは、被ゴール期待値の札幌戦および磐田戦。

札幌戦は、試合の大半は攻め込まれていたものの札幌の枠内シュートはわずかだった試合であり、それが数値としてもしっかり表れている。

また、磐田戦は退場者を出した後はほぼ防戦一方であったが、こちらも決定的な場面はほぼ作られなかった印象の試合。これも数値としてしっかり表れている。

最後に・・・

データで見ると新たに気付くこともあって面白いですね。

今後も時々データについて見ていきたいと思います。

それでは、また。

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